キューイチ


キューイチ(旧101)は、ひゆいがもの心ついてから「大きい窓の電車」と呼んで親しんできた電車です。
ひゆいは、いつもキューイチの一番前に乗りたがりました。最初はパパの膝の上、そして前の窓の手すりに掴まって座席の上に立ち、そのうち座ったまま前が見えるようになり・・・。
池袋では、キューイチが来るのを待って何本も電車を見送りました。
キューイチはいつでも、池袋線を走っていたのです。


幼稚園の頃のひゆいとキューイチ

今年(2004年)の夏、ひゆいは小学5年生になっていました。
つい最近まであんなにいっぱい走っていたキューイチですが、その頃からほとんどその姿を見なくなりました。
キューイチはどこに行っちゃったんだろ? もしかしたら秩父線にいるかもしれないね。
一緒に秩父線を訪ねましたが、走っているのはワンマンの4000系ばかりでした。

西武鉄道関係のホームページを調べました。
そして、キューイチが相次いで廃車され残りわずか4両×4編成だけとなっていたこと、うち2編成(175F、191F)が新宿線に転属していたこと、残り2編成(193F、197F)が元の2色塗装に戻されること、本線のキューイチは年内または翌3月頃までに全廃されてしまうことを知ったのです(注)

いつでも池袋線を走っていたキューイチがいなくなってしまう。
ひゆいとパパは、週末がくるたびに一緒に出かけるようになりました。

キューイチが最後のときを迎え、ひゆいの子どもの時代(とき)も今過ぎ去ろうとしています。

(注) 結局最後まで残った193F、197Fも、12月19日サヨナラ運転の翌日廃車されることとなってしまいました。